Hot Rod Custom Show 2012やMooneyes USAのX-mas Partyも無事終了致しまして、やっと落ち着いてミニカーのワックス掛けが出来る季節になりました、至福の時であります・・・
ローテーションが決まっておりますので「今日は右側ケースの一番端っこ最上段を攻めましょう!」とワックス片手に手を伸ばすとそこはポルシェの花園となっておりました。
ポルシェはですね、356Aと930ボディまでの911は大好きなクルマなのです、でも自分じゃ持とうと思いませんけどね・・・だってワーゲンと同じリア・エンジンのクルマなんて恐ろしくて乗れませんな。
きっとフロントガラスが割れたり、ワイヤーがブッチぎれたりと私と相性が悪いに決まってるのですから、ああ怖い、怖い・・・・
だからポルシェは見てるだけでいいのです、それもミニカーで。それが王道の楽しみ方に決まってますね、これぞAir Cooled in Actionだぜ!!
で、ポルシェの花園に手を伸ばすと、そこには懐かしい茶色のポルシェがこっちを向いていました。
ついこの前の1975年に横浜高島屋玩具売り場にて祖母をだまして、じゃなくって祖母にお願いして買ってもらったフランス製高級輸入ミニカーの「ソリッド」というブランドのポルシェカレラRSであります。
通称「ナナサンカレラ」ですね。
今見るととっても素朴な作りなのですが、当時は「こんな精巧なミニカー見たことない、こんなの初めて!!」と興奮し、枕元において寝てました。
実はちっとも精巧ではなく、アクションもドアの開閉だけなのですが、素晴らしいのはそのプロポーションでありまして、フェンダーのフレア具合、車高とポルシェアロイとのバランス、ダックテールの絶妙な角度と完璧にナナサンカレラRSしているのです。
思えばこのポルシェを手に入れてしまったことが切っ掛けで、その後泥沼化してしまったミニカーコレクションのスタート地点に立ったのでした。
良い子の皆さんは気を付けるよーに・・・
1973年型ポルシェカレラRSはグループ4のホモロゲーションモデルとして2,7リッターにスープアップされたフラットシックスを積んで軽量ボディと組み合わせたレーシング・モデルのロードバージョンと言う形で販売されました。当初500台限定でしたが、世界中で人気者となり追加注文で結局1500台を超える数が作られたようです。
日本には当時ミツワ自動車により14台が輸入されたそうです、790万円という天文学的なプライスにて・・・今はもっと天文学的になっておりますが。
で、ナナサンカレラといえばやっぱりナチス軍ポルシェ隊総統の早瀬左近ですよね。劇画「サーキットの狼」において主人公の風吹裕也のライバルだった早瀬左近の愛車で決まりなのです。
ポルシェだけの暴走族という設定もぶっ飛んでましたがナチス軍という名前は子供心にも行き過ぎでは?と思ってた小心者の少年Wildmanでした・・・
純白のボディに赤いCarreraのストライプはまさにチンドン屋(失礼)の風情でこのCarreraのレタリングがカッコ良くて授業中何回描いたか分かりませぬ・・・
横浜市内で実車を初めて見たときも白ボディーに赤ストライプのミツワ物で、他にもブルーや、グリーンのストライプがありましたが、やっぱり世界最速のチンドン屋の誉れ高きカレラRSは白ボディに赤ストライプで決まりなのです!
ストライプレスのモデルもありましたがあれは超マニヤ向けですよね。
プロトタイプのストライプはこんなデザインのもありましたが、何かバランスが変ですけど、もし自分がナナサンを持ったら黄色いボディに黒でこれに描き直したいです、というかオーナーの方、描かせて下さいませ。
ということでやっぱりナナサンカレラは「当時物ミニカー」で楽しむのが一番なのです。
当時ソリッドの次に手に入れたのが、このイタリアはBurago(ブラーゴ)製のモデルでした。
1/24スケールでデッカイのですがデッカイ割にたいして精密でもなく、エンジンもこの程度の表現でした。
先に発売されてた911Sのボディを利用したので、フェンダーもフレアしてなく、小さいソリッドの方が全然カッコ良かったのですダックテールのCarrera RSの彫り込みだけが素敵に見えて手に入れたのです。
お次はミニカーと言うとデカすぎる1/18スケールの西ドイツはSchuco(シュコー)製のモデルです。1976年にこのモデルを初めて見たときは実車にしか見えませんでした。まさにナナサンカレラその物のプロポーションで、ドアを開ければそこは早瀬左近の世界なのです・・・
ゼンマイ動力!で走りハンドルもステアしますが、そんな遊び方したら一発で廃車になってしまいます、ああ恐ろしい・・・
箱も秀逸なデザインでありまして、オーナー気分が味わえます。
で、真打ち登場となりましてシュコーの上をゆく1/16スケールの黄色い巨大なナナサンは70年代にスペインで作られたSanchis(サンチェス)製で置く場所に困っているモデルです。
昔写真で見たときは大きさがよく分からず、シュコーに似ていたのでただのコピーモデルかと思ってましたが、手元に来てビックリ、拡大コピーになっていました。
でもシュコーと違う感じの部分もあり、ちょっとだけシュコーを参考にしたのかマネッコしたのか、はたまたオリジナルなのか今となっては良く分かりませぬ・・・
ナゼかドアは左側しか開かなくて、開けてビックリ、そこにはシトロエン用の一本スポーク・ステアリングが装着されていました、考証無きスペイン製恐るべし・・・
でもピンポイントでナナサン特徴をつかんでいてスペイン製は中々侮れないのです。
こちらはヒモが付いているように見えますが電池式のモーター動力リモコンモデルなのでした、デカ過ぎて遊びにくいって・・・
箱はお気楽ムードなジオラマ風でいかにも作り物風な木と岩が泣かせるのです。
昔のスペイン製モデルはナゾが多くて今後の自由研究課題となっております。
今でこそ人気なナナサンカレラは「中国製」ミニカーが多数出ておりますがどんなに精密でもあれらはみな同じにしか見えません。
一本スポークハンドルのナナサンの方が素敵なのです、きっとハイドロ付きのカレラを夢見て作ったのでしょう・・・
ということでマニヤの皆様はナチス軍ポルシェ隊総統のナナサンカレラを当時物ミニカーで楽しみましょう!!
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