少し前、千葉界隈に出没し世間を騒がせた「千葉ットマン」なる方がおられましたが、ジョージ・バリスもビックリと言った珍奇なトライクに乗っておられましたね。 次はぜひクルマでその変態度を再現して頂き、安いオープンカーベースで竹ヤリ&出っ歯でない「千葉ットモービル」を作り上げて欲しい物です。
で、バットマンと言えばバットモービル、それもTV版初代のヤツに限りますね。新しいデッカイ奴はもはや車の風情ではなく、凡人の私には全くカッコ良さが理解出来ませぬ・・・・
バットモービルはこちらの画像、リンカーン・マークIIベースの1955年のコンセプトカーであった”Lincoln Futura”(リンカーン・フューチュラ)をベースに大御所バリスが変態カスタムを施した車でした。ベースカーの時点でバブルトップを備えていたので、結構フューチュラのイメージを残したままの感じですよね。
お役御免になった流行遅れのテールフィンを持つフューチュラが10年後にバリスの元へ行ってお色直しされ、1966年のTV Movieバットマンの劇中車両として再デビューを果たし、世界中の人気者となりました。リンカーン・フューチュラは1台しかないので、バットモービルに変身してしまったあとは残念ながら美しいあの姿はこの世に存在していないのです・・・
つまりオリジナルのフューチュラベースのバットモービルは1台しかなく、バリスの手で複数台作られた物はレプリカとなる訳であります。撮影以外にドラッグレース場等でプロモーションにも使われてました。
と言ってもどれもこれも本物そっくりで、この画像は10数年前のMooneyes Rat Fink Reunionに来ていた車両ですが、とっても本物に見えておりました。 本物は2年ほど前のバレット・ジャクソン・オークションにバリスが出品し4億円オーバーで落札されてましたが・・・ ということでどうしても本物が買えない時はミニカーに限るのです。(ビッグが当たったら本物を買いますが)
バットモービルのミニカーと言えば1966年、TVと同じ時期に同じ空気の元で作られた(これが重要)当時物Corgi Toysで決まりなのです。世界中で売れまくったミニカーでありまして、66年から79年までの間に何と4,907,000台以上!!!という驚異的な出荷量を誇ったオモチャ界のベストセラーとなったのです。
当然当時日本にも輸入されまして、定価¥1,200という高級玩具で日本製ミニカーの倍のプライスとなっていました。
こちらはついこの前の昭和41年12月1日発行の月刊コレクター誌82号(ジャパン・ミニチュア・コレクタークラブ発行のミニカー専門誌)ですが深紅の表紙を新製品バットモービルが飾っております。
フロントからはノコギリがニョキっと飛び出し、メッキの3連パイプからはミサイル弾が発射、リアのエグゾーストパイプからは炎を噴射(と言ってもプラスチックの炎ですが)という驚異のアクションを持ち、バットマンとロビンのフィギュアも乗車していて、室内にはバットマン電話もセットされるというもう子供にはたまらないミニカーとなっていたのでした。
当然、子供のオモチャとして殆どが消費されてしまった為、このように説明書やミサイル弾、ステッカー、梱包材等全てがコンプリートで揃っている個体は極めてレアな存在となっています。
箱絵も素敵過ぎて、完全にアートの域に達しております。これを見ているだけでワイルドマンはバットマンになってしまいそうなのです「バットマン石井」いい響きだな・・・
この画像のように初版のバージョンはリアにけん引フックが無いのですが次のバージョンではトレーラーを引く為のけん引フックが追加されるのです。
シャシーも凝っていてこのようにバットマンがエンボス加工で浮き出ていて夢が広がって来るのです、ああ素敵・・・
そしてコーギーのバットモービルは長い生産期間の間にバットボート等の色々なバリエーションを増やしていって、最終的にはバットモービル、バットボート、バットコプター(ヘリコプター)の3台を一緒にした究極のギフトセットをついこの前の1976年に発売したのです。
あまりにも豪華なセットでありまして、これを当時買ってもらった子供は天にも昇る気持ちだったことでしょう。私は既に天に上り過ぎていて気が変になっておりましたが・・・
76年に154,000セット、77年に134,000セットが販売され、日本では当時定価¥4,000となっていてクリスマス以外には買ってもらえないような、かなり高価なお品でありました。いっぺんに3台のオーナーとなれる贅沢セットなのでした。
横に広がるウィンドウ・ボックスは44センチもあり、飾っておくだけでも大迫力なのですな。もちろんミサイル弾は未使用であります、このまま永遠に・・・・
そしてオマケは78年発売のコーギー製”Batbike”(バットバイク)であります。相変わらず箱絵が素敵過ぎますね・・・電人ザボーガーもビックリのカスタム度でありますが、何だか実車で作れそうな気がして来ます。バットモービル同様ミサイル弾発射のアクションを持ち、フロントのカウルから飛び出すのです。ホークIIあたりをベースにロケットカウルとテールフィンを付ければあっという間に完成出来そうですね!!千葉ットマンさんは今度これを参考に作った方が絶対マニア受けすると思いますが・・・
このミニカーは78年から82年の間に549,000台が販売されましたが、画像のこいつはその生き残りで何と未開封!!となっていてバットマンフィギュアとバイクは当時コーギーの工場でくくりつけられた輪ゴムでとまったままなのであります、ずっと切れなきゃいいな・・・・
こんな素敵なミニカーさんたちを見ていると、いつか「ワイルドマンモービル」を作ってしまいたくなる今日この頃なのであります。その時は横浜スタジアムのリリーフカーとして出撃する予定です。8回裏、相手ベンチにミサイル発射だぜ!!
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