まだ暗くなっていない Santa Maria Broadway のセンターラインに何も考えず立った。無意識にそこに向かって一直線に歩いていた。
「スゲェ.......」膝がガクガクした。
両車線、そして何処を向いても見える限り Rod & Custom が僕の視界を埋め尽くしている。
センターに立っている僕の右後ろから通り過ぎていくブレーキライトも、左前から近づいてくるヘッドライトも全て Rod & Custom。信じられないよ.....。
人生で一番短く感じた2時間はあっという間で、気がついたら空は暗くなっていた。
いつ頃から、このイベントの事が気になっていたんだろう。
初めて自分のクルマを購入してから読み始めた Cruisin' Magazine。 このイベントの事を気にし始めたのは2000年だと思う。
遥か遠いUSAではこんなクルマや人達が集まってるのかースッゲェなーと。イベント名とかは最初覚えられなかったけど、その時から僕は読み終わっ た Magazine を捨てる事が出来なくなっていた。
「また読んでる。好きなんだねー。」
自宅で妻に10年以上言われている。時間があると、いつの間にか狭い階段に座って色々な Magazine、そしてこのイベントの記事を読むのが癖になっていた。
より快適に階段で読書が出来るようにとイチから図面を引いて、木工で階段の壁一面を書棚にしてしまったくらい Page の向こう側の好きな世界に入り込んでいった。
でもいつか自分がそのイベントに行くんだという妄想はした事がなかった。何でかは今でもわからないけど。
5月25日(金) 午前11時 MOONEYES USA
これから Santa Maria に行くという気持ちの高鳴りがどんどん大きくなっていく。前日夜にUSAに到着しその後の夜更かしで寝不足だけど全く関係がない。
5月の第四週の週末3日間に渡り開催される WEST COAST KUSTOMS 主催 31st Annual Cruisin' Nationals. Santa Maria に場所を移動して5回目になるイベント。
ほぼ直前に決まったこの出張で僕は何を感じる事が出来るのだろう。そしてどんな事をこのTrip Report を読んでくれている人達に伝えられるのだろう。
今まで色々な人達が発信した情報にドキドキしていた自分が今度は発信する側になる事の責任を感じ始めた。一人でも多くの人に何かを感じてもらう為 にはどうすればいいのか、 この日まで6速全開で色々考えていた。
そろそろ Santa Maria までの道中、同乗させて頂ける人がくるはず。待ちきれずに外で待っていると、来た! 来た! 来た!
Toru-san! 僕みたいな非常識人間にも相変わらず優しく接してくれる USA 在住の Toru-san は前回出張の3月に取材して
好評発売中の MOON ILLUSTRATED Vol.9 に彼の Lifestyleを紹介しているのでまだ買っていない方は是非!
かなりいい意味でぶっ飛んでいるお方です。
Toru-san の1965 Buick Wildcat に荷物を積み込み出発。行けるだけでも嬉しいのに、ドストライクの大好きなこんなクルマで会場に向かえるなんて最高の気分。
僕の右腕がムキムキで太かったら確実に助手席の Window から出して Cool な男を演じていたはず。まぁ現実は子供のようにキョロキョロして口を半分空けていたけど。
途中、海を左手に Santa Maria に向かっているだろうと思わしきクルマとしばらくクルーズ。Santa Maria までの約4時間はあっという間だった。



「このイベントに来たかった? だったらずっとここにいるんじゃない。動くんだ」
今日の Cruise の拠点になる Santa Maria inn に着き、一緒に会場入りした Toru-san を始め Chico-san, Bonneville 等で渡米時にいつもお世話になっている Yoshi-san、その他日本から来られている方々といると Boss から話しかけられた。
周りの状況に有頂天になり、見失うところだった。この言葉で一気に目が覚めた。何をしにここに来たのか、しっかり考えて行動しないと。
Santa Maria inn の周辺は7時から始まる Cruise を待ちわびている人達で溢れかえっている。イベントではなく、街の景色にここまで Rod & Custom が居る事なんて僕の今までの生活にはなかった。
誰かが動き出してスペースが空くと次のクルマがパズルのように埋まっていく。6時になると一斉に Police が入り Broadway に一般車が入れない様に封鎖となり、30分後には、Street には一台のクルマもいなくなった。
僕がこの場所で何を観て、何を感じたのか。
Photo と Short Movie で紹介します。