No.1 では Wildman 石井のこれまでの歩み、クルマへのこだわりなどを紹介して みた。No.2 となる今回は、Wildman の真骨頂、KISS とバイク、そしてやはり聞 かねばならないエドロスの話をメインにお送りする。
Contents:
-とにかくMACH!--KISS命- -240台?!--雑誌好き--ピンストライプを始める人へ--KISSを聴きなさい(笑)--家にはブラシの1本もなし-
-クルマを愛してこそ--Wildman 誕生-
-エドロスの教え--Ed "Big Daddy" Roth--心の師匠- -エドロスよ、永遠に-

-とにかくMACH!-
Shogo(以下、S): バイクも好きじゃないですか?
Wildman 石井(以下、W):はいはい。
S :MACH3、今持ってるじゃないですか?あれはいつごろ買ったんですか?
W:あれは98年。まだそんなに経ってない。
S :あれも自分で探されたんですか?
W:あれは知り合い。MACH いっぱい持ってる人がいて。
S :MACH ばっかり。
W:MACH のコレクターみたいな人が。ショップから MACH を自分で買おうとするとえらい大変なことになるじゃん。えらい値段ついてるし。
S :そうですよねぇ。MACH なんて100 万超えちゃってますよね。
W:超えちゃってる。たまたまいい人に恵まれて譲ってもらえたんだけど。
S :やっぱり Kawasaki が昔から好きなんですか?
W:Kawasaki しか全然興味なかった。
S :ほう。で、Kawasaki の中でも MACH で、MACH の中でも MACH3 なんですか?
W:そう、だったのかなぁ。まあ、MACH シリーズは全部好きだけれども。MACH を 最初に知ったのは中学生の時知ったのかな?それまでバイクっていうのはCB750 しかなんていうの?その頃の時代ってやっぱり750って言ったらCB750で。
S :750ライダー!
W:光くんのCB750が。そういう時代で、やっぱりあれが一番ねぇ、売れてたし ねぇ。ナナハンの代名詞だったしね。で、たまたま中学の時にね、2年の時か。 クラスの友達の兄貴がMACHのそのSSの350、乗ってて、いわゆるMACH2ってやつなんだけれども。で、たまたま学校の帰りに目撃したことがあったのかな。それを見て、あんなにカッコイイバイクがこの世の中にあるのか、と。
S :あんときハンドル低かったのってあんまないっすよね?
W:うん、ないっすね。みんな殿様仕様で、そういう。
S :MACH2はもうひくかったですか?
W:いや、純正のハンドルはヨーロッパ標準はみんなこんな。国内仕様はぜんぜん、今思えばホントに大アップハンドルだな。で、なにが格別って、まあMACH3 はついてないけど、それ以外250、350、750は全部テールカウルが、シートの後 ろのカウルが付いてたわけ。それって斬新だったんだよ。
S :CB750とかこう落ちてますもんね。
W:そう、シートがあって、レンズが付いててって。じゃなくてシートの後ろに テールカウルがあって、その後ろにレンズが付いてた。あのデザインはもう、強烈なインパクトで、何が好きかってテールカウルが一番最初に好きになったという。
S :そうなんですか?
W:わけわからない、そういう動機だったから。で、クルマ好きだったし、そういうの調べちゃうわけだよ、そういうバイクのことを。あのバイク一体なんだ、 と。で、本とか調べると、もうMACHっていうのはいろんな排気量があるのか、と 思って。で、ニーハンからナナハンまで、一時、ほら各クラスで全部が世界最速 だったからMACHは。
S :へー。でも止まらなかったんですよね?(笑)
W:止まらなかった。で、ほら、子供だからそういうデータにしびれちゃうじゃない。速いってのと。で、なんだMACHってゼロヨンを12秒4で走るのか、とか。カタログ見ると載ってるんだよ。
S :12秒4!
W:カタログ見ると12秒4だから、MACH3。でね、当時のハイパフォーマンスカーは 15秒きるのがやっとでしょ?フェラーリとかそんなんで14秒とかさ、そんな世界 で。ポルシェターボが調子のいいので13秒とか、そんなもんだったもん。MACHっ てどんなにすごいことになるんだろうって。かっこいぃぃー、と思って。
S :で、もうメロメロだったんですか?
W:メロメロ。バイクと言えばマッハマッハ。
S :じゃあ今のMACH3の前にMACH乗ってたことはあるんですか?
W:ん?だから僕が、中型の免許とって、10代の時に買ったのが、HACHの末弟の KH250。
S :ケッチ?ケッチ乗ってたんですか?
W:そう。それが僕の最初のファーストバイク。
S :かっちょいーですねー!
W:で、それ乗って、その後にパワー足りないってことになって、350のMACH2、そ れを乗って、で、今のMACH3。
S :すごいですねー。Kawasaki 以外には目もくれず。
W:とりあえず、うん。でもZ2とかそんなに好きじゃない。MACHじゃなきゃいや だ。嫌いってわけじゃないけど、自分でお金だしてまではほしくない。
S :あれこそテールカウルが一番強調されてるんじゃないですか?
W:長いからね。でも、先に出た走りはMACH。ほら(と棚に貼ってある雑誌の切り 抜きを指差す。当時のMACH2のカタログの復刻)。
S :「40年間オートバイはかたくなに同じ形だった。」あー、これが元々売りなん ですね?
W:世界初のテールカウルが付いたオートバイ。こーれを見た瞬間に私はしびれた。
S :こんなにアップハンでしたっけ。
W:そうそう。KHのすぐ次に乗ったのはこれの白。
S :じゃあ今でもテールフェチなんですか?
W:テールフェチ。今でもテールだけ持ってるもん。
S :あ、これですか?売る時につけなかったんですか?
W:いや、その前に予備で買ってたやつ。
S :いつか何かに流用しようと?
W:飾っておくの。デザインを見てるだけで美しいから。
S :そういうパーツとかって残しておくタイプですか?
W:フェローのエンブレムはまだあるよ。ふふふ。たしか。
S :32のは残してないんですか?
W:うん、あれはない。いつでも手に入るし。32は何も持ってない。カタログくら いしかない。
S :エンブレムはやっぱり残しておきたくなりますよね。MACH3もクルマといっしょでもうしばらくはMACH3でいくんですか?
W:とりあえずあれをもう手放すことはないだろうし。
S :でもMACH1が手に入るとしたら?
W:結局、最近思ったんだけど、やっぱりバイクにせよ、クルマにせよ、何台持っ ててもしょうがないなって思って。
S :(笑)
W:そんなに乗れないもん。
S :体ひとつですからね。

現在所有の Mach III
ずっと乗り続けている
W:そうそうそうそう。確かにほしい。できれば250から750まで全部MACHは。並べてみたいっていう。一時、バカな時、あれいくつだろう。看板屋で働いてた頃は KHと350の赤と白持ってて家の前に並べて見てたりした。「かっくいー」って。
S :(笑)
W:「なんでこんなにかっこいいんだろう」って。(笑)
S :その写真はあります? W:全部バラなんだよな、たぶん。KHもその後すぐ売っちゃったからな。
S :何色だったんですか?
W:買ったときは赤だったんだけど、その時はまだ新品パーツでたから、全部ライムグリーンのパーツに換えて、最終方のKHってロゴの入ってるシートつけて。

ペイント前の KH と箱根に Touring
S :KHはやっぱりライムグリーンですよね。
W あとはノーマルだったかな、ほとんど。
上)純正パーツを使ってKHをライム グリーン使用に
左)初代 Mach III 。テールカウルが自慢
S :石井さんは結構ノーマルが好きなんですか?
W:いや、そんな。あ、MACHはノーマルじゃなきゃだめだね。あれが完成形。(笑) あれはいじっちゃだめだよ!MACHはノーマルが一番!

S :最近W650でも、トラッカー風にしたりするじゃないですか。あれは嘆かわしい ですか?
W:あんまり、いかんですな。
S :シートちっちゃくしてテールカウル取るなんて言語道断ですか?
W:言語道断ですな!でね、バイクはねホイールベース短い方が好きなの。MACHっ てホイールベース短い。ハーレーとかぜんぜん興味ないし。
S :クルマでもそんなことおっしゃってませんでしたっけ?
W:うん。クルマもそう。スカイラインGT-R買ったのもホイールベース短いからだ もん。こりゃ速そうだなーと思って。バイクは特に長いのだめ。MACHはちっちゃ くてね、ありゃかっこいい。
S :クルマはいじるのは好きなんですか?あ、スバルめちゃめちゃいじってますも んね。
W:そりゃ別に。ただ、いじってもかっこよくならないクルマもあるだろうしねぇ。
S :とりあえずは今の所有車を維持していくと。
W:そう。それが当面の目標と。2サイクルっていうのは、ほら、消えていく運命 でしょ?
S :まあガスや環境は大事ですけど、リサイクルも大事ですよねー。
W:これから若い子は2サイクルを知らないで育っちゃうわけだからかわいそうだなーって。
S :原チャリですら4ストですからねぇ。
W:まあ今は4ストロークが高性能だからもっと速いのいっぱいあるけど、やっぱあの、フィーリングがね。残したいと思うよ。後世に。

-KISS命-
W:これこれ、これを落とせてよかったよ(Yahooオークション で)。
S :あ、KISSのジャケットですか?ちょうどよかった。KISSのこと 聞きたかったんですよ。
W:よかった、この価値わかってる人が、ほとんど僕以外に入札してこなくて。
S :いなかったんですか?

W:すごい、レアなジャケットなの。
Kid Rocker(以下 K):いくらだったんですか?
W:安かったよ。24,999円だって。
S :え?24,999円だったら価値わかってるんですよね?

KISS と パチリ。東京ドームにて
W:一人はわかってる。この人 Q&A も入れてたし。出品してる人はわかってなかったね。
S :いくらからだったんですか?
W:4000いくらからスタートだったの。
S :これはどういう価値があるんですか?
W:これはね、1978年にね、カサブランカレコードっていう KISS の最初に契約し たレコード会社、インディーズなんだけど、そこの・・・。
S :は、はい・・。(あまりのスピードに圧倒される)
W:そこがちゃんと作った、バッタもんじゃなくて、70年代のそのものズバリ通り モノってやつ。
S :そんなに数出てないんですか?
W:出てない。日本にはほとんど。当時は絶対入ってきてないし。今も見つけるのはとてもムズカシイ。アメリカでは$300以上する。
S :へー。じゃあまあ格安ですねぇ。
W:だって、僕、これ51,000円まで入札してたもん。
S :前ですか?
W:さっき、これ。昼休み。頭きて。
S :(笑)
W:もう危険だと思って。待ってよ、と思って。昼休み後にあったMTGが長引いたらやばいな、と思って。(笑)そんくらい安いの、これ。今回逃したら二度と手に 入らないよ、きっと。これが最初で最後だと思ったから。
S :初めて見たんですか?
W:初めて見た。KISSの百科事典以外で初めて見た。
S :KISSの百科事典???
W:あのね、KISSTORYっていうのがあるの。
S :・・・。KISSTORY???
W:KISSTORY 1 と KISSTORY 2 があるんだ。1冊$150もするんだよ。こんな分厚い 図鑑。
S :へーーー。
K :KISSのモノの市場価格みたいのが出てるんですよ。
S :HotWheels のあれみたいなもんですよね?
W:そうそう。まさに。もっと豪華本だけど。もっとすごい。
S :それいつ出たやつなんですか?
W:その本出たのはもう、4、5年経つかなぁ、もう。
S :4、5年って結構最近じゃないですか。
W:そうそうそうそう。KISSの20数年間の集大成だから。KISSTORY 1 っていうの が、そのKISSの歴史の本で、KISSTORY 2がグッズ。
S :石井さんはどっちが好きなんですか?
W:僕はグッズの方が好きかもしんない・・。
S :(笑)
W:KISSTORYの方は全然開いてない、ページを。
S :いつごろから好きなんですか?KISSがデビューしたころですか?
W:デビューした時はさすがに小学生だから。よくわかってないから。KISSがいわゆる全盛期と言われているのが、70年代の中盤から後半。で、日本に来たのが77 年。それから。
S :観に行ったんですか?
W:観に行けなかった。チケットぴあもなければ、セゾンもない。どうやってチケットとったらいいかわからなかった。そういう時代。
S :どうやって買ってたんですか?
W:あのころね、並んでね、一応そういうぴあじゃないけども、コンサートとか野球のチケットとかを発売する窓口、宝くじ売り場みたいのが、日本であってその中の取扱店も何店舗しかなかったのかな。
S :へー。
W:そこで徹夜で並んだ人しか買えてないから、当時。12歳の僕にはそんなことは 理解できません。3,800円のチケットなんて買えるわけがありません。
S :3,800円だったんですか。
W:当時、最高額だな。
S :え、その3,800円って正確な数字なんですか?
W:うん。
S :なんでそんなの覚えてるんですか??
W:買えなかったから覚えてるよ。チケット持ってるんだよ、半券ね。
S :半券持ってるんですか?!それはやっぱりKISSアルバムとかにしまってあるんですか?
W:それは僕のKISSの棚に。飾ってありますよ。
S :KISS専用の・・・
W:うん、ガラスケースがあるの。
S :ミニカーとは別に?
W:うん、別に。180cmくらいかな。横は150cmくらい。それに本なんかは入んないからね。
S :じゃあKISSTORYは別に。
W:KISSTORYなんて入んないから。重くてホント、ガラス割れちゃうから。持って てももうやだって離したくなる重さなんだから。初版だけサインが入ってるんだよ、初版だけ。アメリカのつてで買ってもらったんだよ。「日本で手に入らないからお願い」って。
S :(笑)で、買ってもらえたんですか?
W:買ってもらえた。1冊は飾る用、1冊は見る用。
S :じゃあ計4冊持ってるんですか?
W:いや、KISSTORY2 は1冊。あれはサインも何も入ってないから。
S :サインはでも印刷なんですよね?
W:一応、直筆ということにはなっている。おれはウソだと思ってるけど。あいつらがこんなもんに書くわけ無いよなーと思って。そっくりだけどね、書いてるサ インは。書いてある、マジックで。1ページ目の空いたところに。
S :KISSはやっぱり最初はビジュアルから入るんですか?
W:結局僕なんかの年代はそうだったのかもしんないな。僕はビジュアルだった な。インパクトが強すぎたやっぱりあれは。みんなそうだったんじゃないかな、 当時の人は。
S :KISSってすっぴんでしたよね、一時期。いつからまた戻ったんですか? W 96年。 K すぐに年代が出てくる・・。
W:73年に結成されてるから。74年にレコードデビュー。75年に少し火がつきだし て。76年からかなり売れ始めて。77年から爆発的な人気が出て。80年まではずっ とそんな感じで。51公演連続ソールドアウトの記録を作って。で、日本に来た時はビートルズが持ってた記録を全部塗り替えた。
S :え、動員ですか?
W:うん。
S :一番好きな曲は何ですか?
W:デトロイト・ロック・シティ。
S :デトロイト・ロック・シティ、あー、すみません。ピンとこないんですけど。
W:(苦笑) S 聞いてみたものの、知らなかったです。
K :KISSって見た目ほどドロドロしてないんですよね。
W:ロックンロールだよ、ただの、ほんとに。
S :あれしか知らないです。アァァァイ ワナ ロケンロー オーナァーァァーイっ てやつ。
W:ロックンロールオールナイトでしょ?あれはもう定番ですからな。KISSの。あれはコンサートの最後にやる曲で。
S :もう決まってるんですか?
W:決まってるの。で、かかってる時に紙吹雪が落ちてきて、それを必至にかき集 めると。歌なんて聴いてる場合じゃないと。
S、K :(爆笑)
S :歌聴いたほうがいいじゃないですか!
W:かみさんにも「拾って拾って!」って(笑)。「まだ赤と白拾ってないよ」っ て。こっちで袋に入れて「よっしゃよっしゃ」って。これが神戸公演、これが東京公演とかって。同じなんだけど。(笑)
S :それKISSがちぎったわけじゃないんですよね?
W:うん。やっぱりほら記念として。
S :それ今もあるんですか?
W:ありますよ、そりゃ。
S :押入れとかにしまってるんですか?
W:ZIPLOCKにしまってガラスケースに入ってる。
S :ZIPLOCKですか!(笑)
W:だってなくなっちゃうじゃない!
S :すごいですねぇ。死ぬ時はやっぱりそのガラスケースとかに入ってるやつ全部 入れて欲しいですか?
W:いいや、それはやらない。やっぱり後世の人にに残してあげないと。
S :じゃあどっかに寄贈するんですね。
W:もし僕が先に死んだらかみさんに「あの人に言えば高く買ってくれる」とか教えておく。
S :(笑)今まで何点くらい持ってるんですか?
W:何点くらいあるんだろう。ミニカーほどは多くないからねぇ。で、コレクション絞って集めてるから。KISSに関しては。

-240台?!-
S :一時KISSのミニカーとか出てたじゃないですか。
W:あー、あれね。3ケース買ったから、240くらい買ったのかな。
S :え?240台ですか?え?KISSのミニカーですよ?
W:そうそうそうそう。カードが入ってたの。1番から50番だったかな?確か。そのカードがほら、テキトウに入ってるから、なかなかその全部カードが揃わな かったわけ。
S :あれ50種類もあったんですか?
W:カードがね。トレーディングカードが。
S :そうですよね、ミニカーは4種類しかなかったですよね?
W:アットランダムにカードが入ってて、35番が出てこなかったんだよ、35番が。頭 来てもう1ケースって。
S :(笑)1ケースって何台ですか?
W:何台だったかな。60とか80とか入ってたんだよな。こないだまで2箱買ったん だと思ってたんだけど、よく見たらもう1ケースあった。
S :開けないんですよね?
W:開けないで見えるからね、何番ていうのは。
S :全部開けてないんですよね?
W:箱に入ったきりだよ。見てもいない。何台かは出して飾ってあるけれども。
S :はぁ・・・。
W:あと何十台も家で。
S :何十台っていうか、200何台ですよね・・・。
K :売っちゃった方がいいですよ、絶対。
W:僕も最近そう思ってんだ。こういう買い方良くないなってすごく反省したから。こういうのはダメだって。自己嫌悪に陥ったから。
S :いやいや、いいんじゃないですか?そういう方がこの不景気には必要なんですよ。
W:でもあれはまいったな、しかし。カードが揃ったのはいいんだけど何やってんだろうなって。
S :(笑)250台として・・・、あ、向こうから買ったんですか?
W:うん。向こうから買った。まさか、あの時KISSのミニカー出ると思わなくてさ、興奮しちゃって、ミニカーとKISSって完全に僕のコラボレーションじゃな い、僕のためにって。(笑)
S :そうですよね。石井さんが日本で一番買った人ですよ、たぶん。
W:そうですよね。馬鹿みたいだなぁ。ホントに。ダブったモノもそのまま持ってるもんなぁ。
S :オークションで忘れて入札しちゃうとかもあるんですか?
W:いや、絶対忘れない。
K :ミスタークラフトの5Fでブース開けばいいじゃないですか。
W:それいいかもしれないね。なんか1個手に入れて、程度が悪いとまた手に入れちゃう。
K :その前のやつなんとか処分しないとダメですよ。
W:程度悪い方は手に持って見る用にしようとか。雑誌も何冊も同じようなのがあ るの。きれいなやつがほしくてさ。後からきれいなやつを買う。
S :それもKISSの本。
W:そう。

-雑誌好き-
S :雑誌好きなんですよね?
W:雑誌好き。
S :今、毎回買ってるのってなんですか?
W:モデルカーズ、カーマガジン、なんかネコパブリッシングばっかりだな。あとは Old Timer?
S :ああいうのも好きなんですか?
W:うん。あとはカーグラフィックもたまに買ってる。立ち読みして面白かったら。 S :じゃあ一般に言われるアメ車の本とかっていうのはあまり買わないんですね?
W:うーん。まあここに(Studioに)置いてあるからねぇ。なかなか。昔は買ってたかもしれないけど会社に入ってからはなかなか。同じ業界でライブで感じちゃってることだからね。普段はそれとは関係ない本を見たほうが刺激になるね。新鮮 だなぁって。
S :あんまりアートの本とかは読まないんですか?
W:うん。アートの本とかは全然読まないな。アートの本読むくらいなら普通にホット ロッド マガジンとか読んでた方が勉強になるし、面白い。
K :うん、そっちの方がおもしろい。
S :あ、Kid Rocker さんはいいです、すみません。今はアーティストにインタビューしているんで。石井さんはアーティストと呼ばれるのは好きじゃないんで したっけ?
W:いや別に。アーティストと呼ばれることはありがたいんで、呼んでいただけるならそれはそれで。

MMM を読んで頂いている Mr. Ohmura の Motorcycle

-ピンストライプを始める人へ-
S :最近うちのピンストライプ グッズも売れてますけど、すごいピンストライプ始める人多いじゃな いですか。
W:そうなんですよね。
S :あれってなんでなんですかね?
W:パッと見て「あ。これできそうだな」って思うんじゃないかな、やっぱり。道具もシンプルだし。で、パッと見、「なんか描けそうだな」って思うんだろうなぁ。 S :僕もそれで買った口です・・。やっぱりみんなできるんじゃないかって思っちゃうんですね。で、そういう人たちになんかアドバイスとかってあります?
W:よく描けないって電話かかってくるけど・・・。
S :え?かかってくるんですか?それは・・・。
W:描き始めたけどわかんないっていうような電話が。言葉じゃ説明できないんだなぁ。
S :そりゃ、そうですよね・・・。一番気をつけなきゃいけないところってどんなとこでしょう?
PT クルーザーに入れられた大胆なフレームス
W:みんな最初っからすごいもんを描こうとするからいけないんであって、もうちょっと最初にやらなきゃいけないのが、均一の太さのライン?が引けるように。
S :直線で?
W:直線でも曲線でもなんでもいいから均一の太さ。それができれば大体できるはずなんだ。それが出来る前にみんな、もっと上のことをやるから。それができる前にみんなクルクルクルクル行こうかと思って。
S :僕、曲線の時に、こうキュッてドリフトになっちゃうんですよ。

均一の線が描ける事が第一歩
W:それも練習だねぇ。練習。それしか言いようがないね。ダンボールでいいんですよ。まあアクリル板を使ってやるのが一番いいけど。
K :僕は家の壁に新聞紙貼って、こうピーって書いたら家の壁の部分まではみだしちゃいました。
S :(笑)消さなかったんですか?
K :今も残ってます。(笑)
W:まあ、カレンダーの裏でもなんでもいいでしょう。
S :消すためのホワイトガソリンって一般じゃ手に入らないじゃないですか?
W:まあ、(ガソリン)スタンド行けば買えるよ。手に入る。
S :でも家でやる時、そんなにいっぱいいらないですよね。
W:いらないね。だからホワイトガソリンがなきゃないで、別に薄め液でいいし。 油とりたけりゃシリコンオフ買ってくればいいんだし。
ゴールドリーフなどを使っても面白い

-KISSを聴きなさい(笑)-
S :描く時に、石井さんは他のこと考えながら描くっておっしゃってましたが、描く時に常に気をつけなきゃいけないことってなんですか?
W:やっぱり次の工程を考えてやらないと。収拾つかなくなっちゃうからね。(笑)
K :ここからどうもっていけばいいんだろう?なんて。
W:先は読んでおかないとね。続きがわからなくなっちゃうし。一番最初は大体のシェイプを浮かべる。全体的な。あ、こんな感じでいこうかなって。あとはでも成り行きがけっこうある。
S :例えばちょっと跳ねすぎちゃったなーという場合は・・
W:その跳ねを利用すればいい。その辺のゴマカシも大事なんだけどなー。
K :それができるかできないかの違いが大きいんですよね。
W:そこなんだよ、そこ。リカバリーできるかどうかは、技術的に大切な要素かもしれない。
S :右回り、左回りで得意、不得意っていうのはもうないんですか?
W:まあ、どっちもできるけど、やっぱり人間どっちかは得意じゃないのかな、おそらく。
S :石井さんは右ですか?
W:右だな、右だ。うん。
S :やっぱり右利きの人は右ですか?
W:基本的にそうじゃないかな、やっぱり。
K :そう言えば左利きのピンストライパーはいないですね。あまり。
W:アメリカは結構いるんだよな。見たことあるアメリカでは。大変だなーと思って左利きの人って。字書く時。日本でピンストライプの人はあんまりいない なぁ。左。
S :あとピンストライパー目指している人に何かないですか?
W:まずはKISSを聴きなさい。(笑)
S :聴くとやっぱりうまくなりますかね?最近 Kid Rocker さんがうまくなってきたのもKISSのおかげ?
K 僕はWoody小林さんに「タバコ吸ったらピンストライプうまくなるよ」って言 われました。
W:まあ楽しまないと伸びないでしょうねぇ。
S :題材によって、好き嫌いはあると思うんですけど、何が好きですか?
W:僕はやっぱりね、クルマに描くのが一番好きなの。クルマにピンストライプ描くっていうのが。結局最近、そういう結論に達して。
S :いろいろ「僕は何が好きなんだろうなぁ」って考えたりするんですか?
W:クルマに描いてクルマがかっちょよくなるのが一番いいや、と思って。この辺でこんなことしてんのは、別に。
K :石井さん、言ってたじゃないですか。クルマも実車で喜んでるようじゃだめ だって。
W:それは趣味の話ね。ミニカーだよ。ミニカーこそクルマなんだよ。
S,K :(笑)
W:みんなホントぜんぜんわかんないんだよなー。

-家にはブラシの1本もなし-

S :家にピンストライプのもんとかあります?
W:ないなぁ。表札くらい。
S :へー。意外ですね。じゃあ家で描くこともないんですか?
W:家には絶対、僕はポリシーとして、持ち込まない。
S :家にマックブラシの1本くらい・・。
W:ない。
S :えー!ホントですか?
W:だったらここ(Studio)に来てやる。

S :あ、近いですもんね。
W:家でできない、絶対、僕。
S :KISSに頭がいっちゃうからですか?
W:(笑)それもあるけど、家が一番集中できない。
S :モードが違うんですかね?
W:ぜんぜん違う。というより、切り替えるようにしてる。

K :いいなぁ。僕なんかぜんぜん切り替わらない。
W:いいじゃん。24時間営業で。(笑)うーん、家ではやらないなー。昔から。だっ たらここでやっちゃう。


-クルマを愛してこそ-
S :ではいろいろ聞いてきましたが、今後の夢、みたいなものってありますか?目標、とか。
W:目標!?すごいなぁ。かっこいいなぁ。(笑)どうしようそんなの言われて。 やっぱり・・クルマなんですよ、クルマ。クルマにね、描いたら石井だな、って 言われるくらいになりたいですよね。クルマへのピンストライプだったら。
S :それはすでに言われてる気が・・・。
W:いやいや。もっとそれを極めないと。色んなとこ、この13年間で描いてきたけ ど、やっぱりクルマに描くからこそ、こういうことやる価値があるんであって。 クルマはね、やっぱりクルマが好きじゃないとダメだと思うんだな!クルマにピ ンストライプ入れるのって。机の上ですごくいい仕事してくれる人でもクルマあんまり好きじゃなかったら、あんまりクルマにカッコイイピンストライプいれられないんじゃないかなって、思う。
S :ほぉ・・。じゃあ、今からクルマに描くピンストライパーを目指す人は、まずクルマを好きになれと。
W:(笑)極論だけどね。でもそうしないとわからないんじゃないかなぁ。そのクルマをどうやって表現したらいいか。
S :なるほど。
W:クルマに対するバックグラウンドがあって、クルマに描けるんじゃないかな、ホント。興味ないものは描けないよ。


-Wildman 誕生-
S :一番最初にエドロスのところに行ったのっていつですか?
W:この写真の時。それはねぇ、ラスベガス。ラスベガスで最初落ち合ったんですか?いっしょに行った人はここで日本に帰って、僕だけ拉致監禁ということに。 このクルマはエドロスのクルマ。

この後、拉致監禁されることに
S :このクルマでエドロスの家まで。エドロスの家って・・。
W:ユタ。
S :あ、じゃあモルモン教ですか?
W:モルモン教。連れて行かれた、教会まで・・・。
S :教会まで・・。
W:本もくれた・・・。
S :Wildmanって名前はエドロスが付けたんですよね?
W:そのラスベガスの時に運転させられたの、クルマを。アメリカで運転したことないのに。初めて運転した。アメリカで。
S :それまでアメリカに行った事は?
W:アメリカにもはじめて行った。そうしたらいきなり「お前、運転代われ。」っ て言われて。しょうがないから、「じゃあ運転するよ。」って。
S :一応国際免許は持ってってたんですか?
W:持ってってた。
S :道もよくわからないのに。
W:わからないのに。あっち行けって言われたらあっち行って、あっち、こっちって言われてフリーウェイに乗って。そしたらその後はユタまで一直線で、おっちゃんはずっと寝っぱなしで。
S :ずっと寝っぱなしだったんですか?
W:最初はベラベラしゃべってたんだけど、やっぱり疲れてたみたいで。グーグーグーグー寝ちゃって。
S :(笑)
W:グーグーグーグー寝ちゃって、行きすぎちゃったんだよ。「ここはどこだ!?」って。
S :(笑)
W:「行きすぎだー。戻れー。」って。(笑)
S :結構行っちゃってたんですか?
W:結構。10マイルくらい行っちゃってたかな。
S :わはは。で、ずっといっしょにいて・・。
W:何日間かいて、最後の日に日本からまあ、あんなとこなかなか来る奴いないからね。しかも初めてアメリカ来て初めて運転して、それでなんか、「お前は Wildman だ」とかなんとか言って。
S :そんなことをするなんて、ちょっとクレイジーだと。させておいて。
W:うん、させといて。(笑)ご飯とか作ってくれてた。毎日。
S :へー。そうなんですか?なんかスープとか毎日飲んでそうなイメージですけどね。
W:まあ、簡単な料理だけどね。それ以外にもね、カリフォルニアでいっしょに泊まってた時もね、朝飯作ってくれたの覚えてる。いっぱい、ジャガイモとかタマゴとか。まあ煮たり焼いたりしただけでどうって料理じゃないんだけど。


-エドロスの教え-
S :
で、初日から色々教えてもらったんですか?
W:初日からやったな。まあ着いた日は真夜中だったから次の日朝起きて、教えてくれてたな。
S :どんなことを教えてくれたんですか?
W:最初はなんか、ABCD全部書いてみろって言われて。
S :レタリングからですか。
W:レタリングから。
S :1日ずっとやってたんですか?
W:そうですね。ホントに基本的なことしか教わらなかったからね。あとはなんかいろんなお話をずっと一生懸命してたから。
S :へー。
W:日本にはプロレスがあるのか、とか、プロ野球はあるのか、とか。
S :プロレスですか?
W:プロレス好きだったみたい。詳しくないからあまりわからないけど。テレビでよく見てたプロレスの中継を。
S :(笑)その時は何日くらい行ってたんですか?
W:何日くらいだろう?よく覚えてないけど、1週間くらいだったのかなぁ?
S :1週間。
W:うん、約ね、約。
S :で、初日レタリングやったじゃないですか。その後は?

W:ピンストライピングにしろ、それ組み合わせてやったりして。そのうちどっかいなくなっちゃったりとか。
S :え?で石井さんは家で一人でずっと描いてたんですか?
W:うん。猫とたわむれてたりして。
S :(笑)
W:と思ったら日曜日は教会に連れて行かれて。
S :ほう。その時に得たものはなんですか?
W:レタリングはね、その時になにかわかった。言葉で説明できないけれども。雰囲気が。
S :やっぱり行く前と後では自分の中で違うなぁってところがあったんですか?
W:ちょっと、そういうモノはあったかもしれない。
S :エド ロスはやっぱりレタリングとかうまいんですか?僕よくわからないんですけど。
W:うまいうまい。Shige-sanが一番好きな文字。エドロスの文字。
S :へーそうなんですか。
W:それが好きだから、僕にピンストライプを薦めたんだよ。
S :元々Shige-sanがエド ロスのところへ行ってこいと?
W:もちろん、エド ロスのことShige-san知ってたからね。ピンストライプはその前からやってたから全くのゼロから教わりに行ったんじゃないんだよね。ちゃんとお客さんの仕事をしてる時だったから。
S :何年くらいですか?
W:仕事して1年くらいじゃないかな。

MOON BUG は エド ロスに会う前に制作された
S :ピンストライプに関してはその合宿ではあまり・・?
W:いや、そんなことはない。んー、ピンストライプのことは口であまり説明できないから。ね、やり方とかっていうのは。そのあたりが難しかったけど。
S :エドロスから一番学んだのは何ですか?
W:んー、やっぱりクルマ。クルマに描いてね、ピンストライプを、クルマより目立っちゃだめだ、と。
S :ほー・・。
W:あくまでクルマをかっこよくするための、引き立て役だと。そんな自分の技術だけをひけらかすようなもんじゃない。
S :ツマであると。
W:それまで結構ベタベタに描いてたから。(笑)

-Ed "Big Daddy" Roth-
S :これはエドロスの家ですか?(写真を見て)
W:そう、このかわいい家。
S :この時は一人で住んでたんですか?
W:この時はちょうど離婚したばかりで、おれにはウソついてたけど。妻は今旅行に行ってる、とか言って。(笑)
S :(笑)レンガじゃないですか。廻り何にもないですね。
W:何にもなかった。ホントになかった。ビックリするくらい何もなかった。
S :一番近くのスーパーまでどれくらいだったんですか?
W:メインストリートが本当に何百メートルしかなかったもん。
S :ほー。一応近くに町はあるんですね。
W:うん、町、商店街みたいなのがあった。
S :歩いて行けるところですか?
W:クルマでちょっと走ったところ、10分も走ってないけど、5、6分は走ったかも しれない。
S :ほー。いいとこですねぇ。
W:なんか七面鳥をいっぱい、この中では名産っていうか飼ってた。養鶏場みたいなのがいっぱいあって。
S :ショーカーは全部ここで作られてたんですか?
W:いや、ショーカーのほとんどは、ここでももちろん作ったけれども、ほとんど カリフォルニア時代でしょう。若かった頃。
S :あ、カリフォルニアにいたんでしたっけ。
W:年取ってからね、この地に。モルモンの関係で。
S :私生活とかで見習いたい点とかありました?

W:むちゃくちゃすぎてもう。だって、一番驚いたのは、早風呂というか、早シャワーというか、1分かな。
S :1分ですか?!
W:1分。
S :(笑)

W:ラスベガスで昔会った時、1晩はたしか同じ部屋に泊まったんだよ、エドロス と。「じゃあ、先にシャワー入る」って言うから、「どうぞ」って言ったら 「シャー・・キュッ!」って。あれ?なんだお湯の熱さでも測ってたのかなと 思ったら、「ふぅ。」とか言って出てきて。今のは一体なんだったんだろうって 思ったら、それが風呂だったの。(笑)
S :(笑)
W:いつもそうだった。どこでも。いっしょにいたりする時は。
S :嫌いだったんですかね?その間に完璧にことを済ませるんでしょうか?
W:済ませてるのかなぁって。普通じゃ考えられない。いくら短くてもねぇ、4、5 分はやっぱり普通ねぇ。あれが一番ビックリしたなぁ。あとはモノをよく食うってことかな。
S :絶えず服に染みをつけてたって聞きますね。
W:ホントに食べた。ゆっっくり時間をかけて。もくもくと。
S :で、石井さんもつられてゆっくりと・・。
W:うん、ゆっくりね。バフェなんて行ったけれどもこんなに(山盛りのしぐさ) いっぱい。これ絶対残すなって思ったんだけど、たっぷり時間をかけてぜーんぶ、きれいに。
S :シャワーの話と考えるとのんびりなのか短気なのかわからないですね。
W:ねぇ、その辺がねぇ。

-心の師匠-
S :石井さんに(エドロスが)与えた影響っていうのはやっぱり大きいんですか?
W:うん、もちろん。僕がエドロスで一番ショックだったのは、その、ストリート カーナショナルズ来た時にやったデモ。
S :第1回のストリートカーナショナルズですか?
W:第3回。に初めてあの人が来たから。89年の。エドロスっていうのは、あれが、僕にとっては最大の出会いっていうか、ピンストライプのデモを見たことが。

'89 ムーンアイズ ストリート カーナショナルズ。
エド ロス 初来日
S :それまでピンストライプってあんまり・・?
W:ピンストライプは知っていたし、そのころすでに、アルバイトみたいに Shige-sanからお金もらってやってたけれども、やっぱり初めて見たあの印象が 一番強いね。
S :何がそんなにショックだったんですか?
W:人前で、あれだけの作業を、なんていうかその、いきなり、下書きないのは当 たり前だけれども、下書きもなしにね、あんなことをやるなんていうのは。
S :今まで見たことのない、エンターテイメントだったんですか?
W:そうそうそうそうそうそう。看板屋さんもほら、たまに人に見られたりするけれども、それはタマタマ通りすがりの人が見るくらいで、あんなショー会場で。
S :その時「おれはこれがやりたいんだ」って思ったんですか?
W:あれがやっぱり一番その気になった原因なのかな。あれを見て。
S :とてもいい方向の驚きだったんですね。
W:そうそう。だからエドロスっていうのはあの印象が一番なの。後にも先にも。 後でお会いしてね、いろいろ親しくさせてもらったけど。
S :どんなに親しくなってもやっぱり上の人だったんですね。
W:それはもちろん。アメリカでいっしょにカーショー回った時も飛行機の中で一人でアニメーション見て笑い転げてね。
S :アニメ好きなんですか?
W:マンガ好きだから。ピンクパンサーがたまたま機内放送でやってて。一人で 笑ってたもんな。
S :ちょっとずれちゃいましたけど、やっぱり直接的とは言わないまでも"師"って いう感じですか?
W:うん。そうですね。
S :お師匠さん。
W:うん。心の師匠で。
S :心の師匠!
W:エドロスのところに行く前に自分でやってたからね、ゼロから教えてもらった わけじゃないから。
-エドロスよ、永遠に-
S 去年の訃報はどうやって聞いたんですか?
W あれはShige-sanに聞いたのかな。Shige-sanからメールが回ってきたのかな。 いきなり。
S びっくりしました?
W うん。
S それまで調子が悪いみたいなことは聞いてたんですか?
W いや、それまでは全然。何も聞いてなかった。ただ、毎年来るたびに「なんか動きがのろくなったな」とは思ってたから「体の調子よくないのかなー」なんて 想像はしてたけど。あんまり突然だったんでただ普通にビックリしましたね。それから思い出がやっぱり浮かんできて、酒飲んで、写真とか見て。家に飾って あったからたまたま。いっしょに撮った写真が。
S あの写真は(Studioに飾ってある写真を指して)亡くなった後に飾ったんですか?
W いや、ここにエドロスが来た時に書いてくれたの。ホットロッドショーの帰りに。飛行場行く前にちょっと寄って。いつなんだろう。99年だ。
S その写真自体は、その前から飾ってあったんですね。
W サインもらおうと思ってて。ちょうどこれがあったこれにもらおうって。サラサラって書いてくれた。
S あんまり悪く言う人っていないじゃないですか。すごいですよね。なんか聞いてるとすごくめちゃくちゃな人なのに。
W 僕も若い時は知らないけど、若い時は相当むちゃくちゃだったようだよ。
S (笑)
W 最後は温厚なラットフィンクのおじいさんって感じだったけど。60年代とかは すごかったんじゃないかな。こっちの方も(小指立てて)。(笑)............

やはりエドロスと Wildman の繋がりは深く、人にはわからない信頼関係がある ように感じられた。「ピンストライピングはクルマ自体より目立ってはいけな い。」この教えを忠実に守るには相当の技術とセンスが必要となるのは想像に難 くないが、Wildman は現在のピンストライピングシーンにおいて、一番その位置 に近いと言えよう。今後もより一層その技に磨きをかけ、日本の、世界のピンス トライピング界を引っ張っていってもらいたい。ちなみに氏の一番の趣味である ミニカーに関してはこの記事の3〜5倍のスペースが必要になると思われるので、 今回はあえて触れなかった。機会があれば、また触れてみたいと思う。

name:石井 WILDMAN 孝洋
1964 神奈川県 横浜生まれ
1984 主に自動車へ看板を入れる会社へ就職し、文字描きの基礎から叩き込まれる。
1989 第3回 MOONEYES Street Car Nationals にゲストとして来日した、故 Ed "Big Daddy" Roth のピンストライプに魅せられこの世界を知る。
同年 MOONEYES に入社。日本で唯一の Professional ピンストライパーを目指し、ユタ州の Ed Roth の元へ勉強に出掛け、 Ed Roth より WILDMAN のミドルネームを貰う。それ以降、完成させたクルマ、作品は数えきれず、Tシャツ デザイン、ショーポスター等の制作も手掛けている。その繊細な Finish を好むファンも多い。
USA のピンストライパーの団体である "PINHEAD" のミーティング等にも参加し、その腕はUSA でも知られている日本人ピンストライパーであり、日本のピンストライプの世界をリードする第一人者である。

Contents:
-とにかくMACH!--KISS命- -240台?!--雑誌好き--ピンストライプを始める人へ--KISSを聴きなさい(笑)--家にはブラシの1本もなし-
-クルマを愛してこそ--Wildman 誕生-
-エドロスの教え--Ed "Big Daddy" Roth--心の師匠- -エドロスよ、永遠に-
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