Monologue

Restart

乗らなくなって、1年半以上の時間が経っていました。

埃でうっすら艶がなくなってしまったシートに久しぶりに座りました。
「あれ?ミラーが無い…….」
ハンギングしていた僕自身の人形と一緒にミラーがフロアに転げ落ちていました。
当たり前だった事が当たり前でなくなっていました。

仕事でもプライベートでも初対面の方とお話しする時に大抵出てくる
「何乗ってるんですか?」という話題。
この一年半苦笑いしか出来ませんでした。
持ってはいるけど乗っていないんです…..いつも考えていました。

運転席のウィンドウがあがらない。何かコツがあったんだ。思い出せ。

「やっぱあれなんすよ、あ〜じゃなきゃダメでしょう」
聞いた情報だけで話ししたりもしてました。なぜか何かに縛られてました。

カチャカチャカチャ、シーン……………..あ〜朝から充電してたのにバッテリーもダメか。

「じゃ押しますよ〜。せ〜の!!」
仕事が終わってからの夜、同期の田島君、先輩の松井さん、後輩の矢野君に手伝ってもらい、家からファルコンを引きずりだしました。

思いっきりハンドルを切って、ブレーキペダルを踏んで。
「あ〜そうだ、この感覚久しぶり……」

車を預けにいったショップに着いた時は、夜も更けた時刻。10年以上何もわからない僕を支え続けてくれている大切な場所であり、そこに集う人たちです。

既に閉店時間を軽くオーバーしているので置かせて頂いた事を連絡するとまだ近くにいるからすぐいく!と連絡が来ました。

色々話をしました。何を話したのかはここでは書きませんが、だいぶ心に響いたのは確かです。

「お前は恵まれている」とお思いの方も「なんだただ放置していたチッポケな話じゃん」とお思いの方もいると思います。
両方とも正しいです。

でも、もうこのファルコンとも16年の付き合いです。

やりたい事は山ほどありますが、まず乗る事にしました。この「乗る」という考えも人それぞれです。これは僕の事。
色んな人たちの協力と支えがあって再出発です。

さぁ本題です。

この一年半乗っていなかったので言い出せなかった事を具体的に考え始めました。
実行に移そうと思います。

なんせアレをやらなくなってから結構経っていますからね。

そうアレですよアレ
falconfalconfalconfalcon